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ホストクラブによるAV出演強要や、性風俗店の「スカウトバック」を禁じる改正風営法が成立!AV事務所による風俗店へのAV女優の紹介も規制強化へ

「色恋営業」を駆使して女性客に多額の料金を請求し、AV出演や海外売春・風俗店勤務を要求する「ホストクラブ」という営業形態が大きな社会問題となっている。風俗店に女性を紹介すると得られる「スカウトバック」と呼ばれる紹介料をめぐり、女性客を風俗嬢として供給するシステムが構築されているのである。2025年5月20日に成立した改正風営法ではこのような歪んだ構造を打破すべくさまざまな規制が設けられた。この規制がAV村にもたらす影響はなんなのか、考えてみたい。

ホストクラブの「売掛金」の実態

女性客に多額の売掛金(ツケ)を負わせるホストクラブ。女性客との「恋愛感情」を演出し、ホストを応援させることによって、高価なシャンパンを大量に注文させる。時には客同士の競争心も煽ることによって、気づけば数百万円単位の法外な金額の債務が発生し、女性客は返済に苦慮することになるのである。

こうした売掛金返済のために、ホストはAV出演や風俗店勤務を要求する。女性客を風俗店に紹介することでホストは店のシャンパン代の返済の当てを得るだけでなく、AVプロダクションや風俗店から紹介の謝礼金として女性の在籍中、売上の10~15%程度の「スカウトバック」を得ることができるのだ。

女性がAV出演や風俗を長く続け、ホストクラブに通ってくれれば、ホストは安定した収入と店での地位を得ることができる。このため、「色恋営業」として男女の関係になることもよくある。こうした強引な手口で女性を性風俗業に沈める手口が大きな社会問題となっていた。

ホストクラブとAV女優の関係–––ホスト・SHUNと鈴木涼美と杏樹紗奈

ホストクラブといえば、「ホス狂」として多数のホスト本を執筆してきたAV女優・佐藤るりこと鈴木涼美が連想される。書評については下記noteも参照してほしい。

鈴木涼美は、歌舞伎町Smappa・SHUNというホストと結婚したことも有名だ(下記インスタ参照)。芥川賞候補という責任ある立場で、旦那・SHUNが女性客相手に行ってきた所業と今回の風営法改正について聞いてみたいところだが、発言は特にないようであった。

ところで、破滅型AV女優・杏樹紗奈もホスト通いで知られ、400万円の大金をホスト・SHUNに投じたと告白している。

杏樹紗奈。紆余曲折を経て今は母として静かに暮らしているが、Xとオープンチャットがある(リンクは貼らない)

私に400万近く使わせた このホストは天才だった 私が通ってた頃から この店に残っているのは 私の担当だったSHUNと 梅之介と鬼MAXぐらいだ 全額AVと風俗で稼いだ金 私は後悔はしていない 気持ち良く遊べた 2013.10.04 18:18

https://www.fuzoku-move.net/special/anzyu-sana.html

まさかの同一人物かと思い、オープンチャットで問い合わせてみたところ、杏樹紗奈の「元担当」であったホスト・SHUNは今九州にいるとのことで、全くの別人であった。(惜しい…)

もちろん最近の女優もホス狂とされるAV女優は多い。星奈あいも有名だが、今回のホスト問題で特筆的なのは渡辺まおこと神野藍である。

元SOD専属・渡辺まおこと神野藍

神野は仙台から上京してきてホストクラブにハマり、ホストに紹介されてAV界入りを果たしたと証言している。まさに今回の法改正で問題となっているケースそのものではないだろうか。若い女性をAV送りにする罠はホストクラブにあったのだった。

改正風営法の骨子

悪質なホストクラブ規制にあたり、改正風営法では以下の点が盛り込まれている。

  • 「色恋営業」の禁止
  • 売春(海外売春含む)・性風俗店勤務・AV出演等の強要の禁止
  • 性風俗店による「スカウトバック」の禁止

どれも当然の内容とは思えるが、とりわけ「スカウトバック」の取り扱いがAVプロダクション的には大問題になると考えられる。「スカウトバック」の規制は紹介する側がホストクラブのホストでなくとも、たとえばAVプロダクション社長だったとしても適応されるからだ。

AVプロダクションによる風俗店へのモデル紹介における「スカウトバック」

AV女優は、風俗兼業が多い。紹介料収入を得たいプロダクションが斡旋するためである。最近はエスワン専属による海外売春のリークも飛び交っており、れっきとしたシステムが構築されているというから、ほとんど海外風俗店勤務のようなものである。事務所が主導するのだ。

有名AV女優の風俗兼業率について統計を取るのは面倒なのでしないが、そういうサイトもあるので頑張ればできそうな気もする。最近だと私がちょっと好きだったリンクス・橘内ひなたがティーパワーズのデリヘル・虎の穴勤務を宣言していてちょっとショックだった。

元・橘ひなたは某漫画と名前が被ったからか、今はなきマークスへの仁義か、橘内ひなたとして活動している。

しかし問題となるのは今回の法規制である。たとえばリンクスが虎の穴から紹介料、「スカウトバック」を得た場合、虎の穴側が罪となると解釈できる。

事務所はすでにAVプロダクション業という有害業務派遣の違法な一線を超えているので、デリヘルへの有害業務派遣も合わせ、今回の改正風営法違反にかかわらずスカウトバックをもぎ取りたいだろうが、虎の穴側が逮捕上等でリンクスに「スカウトバック」を払うのだろうか?私には若干疑問もあるが、いずれにしても規制強化の方向であるのは間違いない。

終わりに –––AVプロダクションの「スカウトバック」の問題を残して

今回の風営法改正においては、AVプロダクションの「スカウトバック」が問題となる。その場合の論点を2つ挙げてみた。

  • AVメーカーから支払われる総出演料のうち、事務所取り分が「スカウトバック」とみなされるのか。
  • AVプロダクションが事務所取り分から、モデルを連れてきたスカウトに支払う「スカウトバック」はどうなるのか。

これに関連して、NHK党・浜田聡議員は質問主意書を提出している。

私が提示した後者の論点については「新たな規制を設けるつもりはない」ととれ、今回の規制の対象にはならないととれるがいかがだろうか。だが、前者はスカウトバックと見做せるような気はしているので、AV事務所摘発の武器が一つ増えたようにも思える。

この線引きとしてはAVメーカーが風営法上の「映像送信型性風俗特殊営業」かどうかによる、と私は解釈した。

このように、職業安定法上の有害業務紹介という違法性での摘発がメインだったAV規制において、スカウトバック規制が加わったことによって締め付けはより強化されたと考えている。

2022年のAV出演被害防止・救済法によってAVは合法になった!と主張する向きを掲示板等で見かけるが、AV出演を有害業務として厳しく取り締まる姿勢は今後とも強化されていくだろう。まずは摘発例を待ちたいところである。

追記 5/22 21:00

「スカウトバック」の適用範囲について、記述が不正確であった。条文によれば、

第二十八条13 第二条第六項第一号又は第二号の営業を営む者は、営業所で異性の客に接触する役務を提供する業務に従事しようとする者の紹介を受けた場合において、当該紹介をした者又は第三者に対し、当該紹介の対価として金銭その他の財産上の利益を提供し、又は第三者をして提供させてはならない。

とありその対象範囲は、

第二条第六項第一号:ソープ

第二条第六項第二号:箱ヘル

第二条第七項第一号:デリヘル (に援用)

とのことで、「映像送信型性風俗特殊営業」には適用されない、との解釈のようなので訂正しておく。つまりAVへの紹介に関するスカウトバックが禁止されたわけではないということだ。

参考:https://x.com/gotandagyosei/status/1925502594585436327

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